多くのシニアエグゼクティブは、自身の成功や進歩を称えることに強い居心地の悪さを感じ、立ち止まって成果を認めることを避けがちである。しかしこの姿勢は、自己肯定感やモチベーション、判断の質を低下させ、結果としてレジリエンスとリーダーシップの有効性を損なうリスクを高める。本稿は、リーダーが成功を祝れない背景にある3つの障壁を明らかにし、それぞれに対する実践的な対処法を提示している。
成功を認め、祝うことは自己満足ではなく、過酷で不透明な経営環境においてリーダー自身を安定させ、次の意思決定に備えるための重要な実践である。小さな進歩を意識的に認めることで、明晰さとエネルギーを保ち、持続可能なリーダーシップが可能になる。
障壁1:価値観の違い
危機対応や高い責任感が常態化する中で、「まだ十分ではない」「祝う資格がない」という自己疑念が生まれ、進歩を正当に評価できなくなる。
対策として、課題とそれに対して講じた行動を可視化し、進捗を定期的に振り返ることで、現実的な達成を認識し、自己効力感とレジリエンスを回復させることが有効である。
障壁2:外部からの圧力
ステークホルダーや自分自身からの終わりなき期待により、成果は単なる通過点として処理され、内省の余地が失われる。
対策は、外部からの実際の要求と、自分が自分に課している過剰なプレッシャーを切り分けること。期待を明確化し、すべてを「緊急」と扱わないことで、持続可能な判断と振り返りの余白が生まれる。
障壁3:文化的規範への恐れ
自己を称える行為が自慢や政治的リスクと受け取られることを恐れ、成功を認めること自体を避けてしまう。
対策として、祝福を公的なアピールに限定せず、内省、私的な儀式、信頼できる相手との共有など、静かで個人的な形に再定義することが提案されている。
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“Most Leaders Don’t Celebrate Their Wins – But They Should,” HBR.org, November 10, 2025.