優秀な人材を集めただけでは必ずしも優秀なチームは生まれない。成果を出すために不可欠なのは「チームの感情的知性(チームEI)」であり、これは個人の特性ではなくチームの中で社会的ニーズを満たすために形成される行動規範や習慣である。
チームEIを高める行動規範は、信頼・帰属意識・心理的安全性を育み、協働的で生産的な環境をつくる。天才的な個人の集まりよりも、規範に基づく集合知を持つチームの方が一貫して高い成果を上げる。意図的に規範を定着させることで、チームは破壊的な変化にも対応し、持続的に成長・成功できる。
チームEIを高める3つの行動規範
- 相互理解の向上
メンバーの役割・スキル・ニーズを理解し、日常的にフィードバックや成長支援を行う。 - 強みと改善点の日常的な評価分析
チームの規範・プロセス・パフォーマンスを継続的に見直し、問題を予測・対処する。 - ステークホルダーとの日常的な対話
顧客や経営陣などの外部関係者と定期的に交流し、知見やリソースを取り入れる。
実践と効果
- 石油・天然ガス業界では、互いの職場訪問を通じて信頼と心理的安全性が向上し、メンバーの成長にもつながった。
- 医療業界では、オープンな「ざっくばらんな会」を設けることで、過剰管理の改善とチーム満足度の向上を実現。
- テクノロジー業界では、ステークホルダーごとにアンバサダーを配置し、顧客や経営陣との関係を強化した。
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“Do You Have an Emotionally Intelligent Team?” HBR.org, August 11, 2025.