多くの従業員が職場に不満や強いストレスを抱えながらも、経済不安やAIによる雇用への影響を懸念し、転職せず現職に留まる「ジョブハギング」が広がっている。離職率の低さに安心してこの状態を放置すると、モチベーションや主体性が低下し組織の活力は静かに損なわれていく。
本稿は、従業員の不満の背景として、過剰な業務量、意思決定の集中、柔軟性や自律性の欠如、人間関係の希薄さ、ウェルビーイング支援の不足、貢献の軽視、成長機会の停滞、報酬への不透明感を挙げる。そしてリーダーが取るべき行動として、次の8つの問いを提示している。
- チーム最大の不満は何か、それを取り除くために何をしているか
- 本来チームに委ねられるのに、自分が握り続けている決定は何か
- 柔軟性を認められる場面で、自分のやり方を押しつけていないか
- 上司・同僚間の「真のつながり」を生む機会をつくれているか
- メンタルヘルスを含むウェルビーイングを本気で支援しているか
- 従業員が自分の価値や仕事の意義を実感できているか
- 制約下でもキャリア形成や成長を後押しできているか
- 報酬や評価の競争力・透明性を最近見直しているか
すべてを一気に解決する必要はないと強調している。重要なのは、リーダーが自ら影響できる範囲で意図的かつ一貫した行動を積み重ねて従業員の不満に正面から向き合う姿勢を示すことだ。小さな配慮や改善の積み重ねこそがジョブハギングによる静かな組織劣化を防ぐ鍵となる、としている。
詳細は下記参照。定期購読登録が必要です。
“Employee Discontent Is on the Rise. Here’s What to Do About It.,” HBR.org, October 29, 2025.