地位が上がると成果を出すには部下だけでなく同僚の協力が不可欠になる。直属の部下には指示が通るが、他部門の同僚に対しては説得、信頼構築、利害の調整が必要になる。特に自分の業務に加えて他人の優先事項を調整しなければならない立場ではその難易度が高まる。
同僚との協力は自チームに任せるよりも初めは手間がかかる。しかし、信頼関係と仕組みが整えば持続的でスケーラブルな成果が期待できる。上位職に就くほど、この「同僚との協働力」が成否を分ける決定的な要素となる。
同僚に納得感をもって動いてもらう5つのアプローチ
- 適切なタスクか評価する
同僚に依頼する仕事が彼らの専門性や優先事項に合致しているか慎重に見極める。Win-Winの関係を築くことが信頼維持の鍵。 - パートナーシップとして依頼する
指示口調は避け「一緒に考えてほしい」といった協働姿勢で話を始め、相手の専門性を尊重した言葉を使う。 - 責任を明確にし、文書化する
曖昧な合意では実行に至らない。期限、役割、チェックインの頻度などを合意し共有メモなどで可視化する。 - 反発には好奇心で向き合う
拒否や懸念が出たらそれを否定せず「何が障壁か?」と背景を探る。場合によっては条件を調整することで解決が可能。 - 一線を越えずにフォローアップする
進捗確認は相手の自律性を尊重しながら行う。「何か支援が必要ですか?」など支援型の問いかけが有効。
詳細は下記参照。定期購読登録が必要です。
“How to Delegate to Someone Who Doesn’t Report to You,” HBR.org, May 22, 2025.