HBR Article:ワークライフバランス「フレックスで柔軟な働き方がバーンアウトを招く時」

 フレックスタイムなどの柔軟な働き方は、家庭との両立を可能にする魅力的な制度である一方で、勤務時間が曖昧になることで仕事と生活の境界が曖昧になり、結果としてバーンアウト(燃え尽き)を招くリスクがある。本稿では、実例を交えながら柔軟性を活かしつつ仕事と私生活の双方に集中するための実践的ステップを紹介している。

 柔軟な働き方がもたらす恩恵を最大限に活かすには、「時間の使い方」を受け身でなく戦略的に設計することが必要である。
特にリーダー層は、燃え尽きを防ぎ周囲にも良い影響を与えるために、明確な「基準」「価値の焦点」「境界」「オンとオフの切り替え」を設け、自らの行動をコントロールしていくことが重要である。

主なポイントと事例:

1. 柔軟性の「呪い」:理想的な暮らしの裏での代償

  • 事例:ショーン(弁護士)は、柔軟な勤務で家族との時間を確保する一方、深夜労働と早朝起床で睡眠不足に陥り燃え尽き症候群に。
  • 示唆:柔軟なスケジュールでも、「すべてに完璧に応えようとする」ことが心身を追い詰める。

2. 「十分」の基準を定義する

  • 生活と仕事における「これで良い」という明確な基準を設けることが満足感と集中力を高める。
  • ショーンは勤務時間の上限設定や夜間の業務制限を導入し健康と生産性を改善。

3. 自分が最も価値を提供できる場所を特定する

  • 事例:ティム(再婚家庭の父で経営幹部)は、会議を精査し戦略的な業務に集中する時間を確保。
  • 結果:昇進を果たし家族との時間も確保できるように。

4. 短期的に他者を満足させることをやめる

  • 事例:サラ(国際組織ディレクター)は即時対応をやめ、事前の調整と明確な境界を設定。
  • 結果:落ち着きと明快さを取り戻し、周囲との関係性も良好に。

5. 「完全にオン/オフになる」習慣をつくる

  • 事例:ヘンリー(シニアパートナー)は、家族時間中のスマホ断ちや休暇中の完全オフを実施。
  • 結果:生活の満足度とリフレッシュ感が大きく向上。

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