この論文は、組織が短期的成果を重視する「行動モード」に偏りすぎることで創造性・学習・戦略的思考を育む「余白モード」が軽視されている現状とその改善策を示している。行動モードは成果達成に不可欠だが、余白モードの洞察が行動モードの指針になる時初めて組織は正しい方向に進める。組織が持続的に繁栄するには、両モードのバランスを戦略的に見直す必要がある。
1. 余白モードの意義
- 定義:慌てず広い視野で物事を捉え、人間関係や可能性にオープンになる思考状態。
- 効果:
- 戦略的思考の促進
- 新たなチャンスの発見
- 人間関係構築
- モチベーション向上
- 事例:ある美術組織では、予算削減を即断せず対話を重ねた結果、未活用資産の発見から数千万ドルの収益を生み、人員削減を回避。
2. 余白モードが阻まれる理由
- 成果主義や効率至上主義の文化が強く、余白モードは非効率的・緊急性がないと誤解される。
- キャリア上のリスクや上司の許可の必要性が心理的ハードルに。
- リーダー自身の誤解:自分が開かれている/部下は自由に行動できると過大評価(アドバンテージ・ブラインドネス)。
3. 余白モードを奨励するためのリーダー行動
- タスクよりアイデアに注目
- ミーティングで成果や数字だけでなく、学び・価値観・創造性に関する問いかけを行う。
- 目新しさを取り入れる
- 場所や進め方を変え、外部ゲストや異業種知見を取り入れる。
- 探究型の議題設定や顧客視点の体験機会を提供。
- 余白モードを評価・報いる
- 異論や探究を促した行動を積極的に認め、貢献を具体的に説明して称賛する。
- 部下が行動モードを離れた時、それを怠慢と断じず意図を確認する。
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“The Best Leaders Encourage ‘Spacious Thinking’,” HBR.org, July 01, 2025.