HBR Article:リーダーシップ「リーダーは部下の代わりに問題を解決してはいけない」

 この論文は、部下の問題を過剰に肩代わりして燃え尽き寸前になるリーダーが陥りやすい悪循環を描き、その打開策として部下の自律性と解決力を引き出す「5つの問い」を提示している。

リーダーに必要なのは「すべてを抱え込むこと」ではなく、問いを通じて部下をエンパワーすること。これにより、リーダーは共感を持ち続け、部下は自律的に成果を追求できるようになる。

  • 課題背景
    多くのリーダーは部下を助けたい気持ちから問題を引き受けがちだが、それはメンバーの当事者意識を奪い、リーダー自身を疲弊させる。結果として意思決定が滞り、成果や関係性も悪化する。
  • 解決の方向性
    思いやりを捨てるのではなく、コーチング的な問いかけを通じて部下に考えさせ、主体的な解決を促すことが重要。
  • 5つの問い
    1. 「あなたはどのようなことを試しましたか」
      → 自分で考え行動する姿勢を促す。
    2. 「この問題に対処する妨げになっている要因や人物は」
      → 真因を特定し、必要な障害除去を支援する。
    3. 「あなたはどのようなサポートを必要としていますか」
      → サポートの選択肢を広げ、リーダー以外の資源活用を促す。
    4. 「もしあなたが私の立場なら、どうしますか」
      → メンバーに意思決定の知的負担を担わせ、解決力を育む。
    5. 「私が知っておくべきことは他にありませんか」
      → 情報共有のルートを確保しつつ、解決は部下に委ねる。
  • 効果
    これらの問いを継続することで、部下は自律的に問題解決に取り組むようになり、リーダーは余力を確保できる。結果としてチームの成果・エンゲージメントが高まり、双方にとって好循環が生まれる。

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