本稿は、リーダーシップの本質的な問題は「能力不足」ではなく、本来発揮できる最大パフォーマンス(最高の自分)と、日常的に表れる典型的パフォーマンス(いつもの自分)との乖離にあると指摘する。多くのリーダーは、過去の成功体験や無意識の生存戦略(迎合・過剰な成果追求・自己抑制など)に縛られ、本来の目的や価値観から次第に離れていく。その結果、成果は出していても充足感を失い、チームの健全性や長期的な成果が損なわれる。
このギャップを縮めることこそが、変化の時代におけるリーダーの持続的な成果と影響力の源泉であり、そのために以下の4つの実践が有効であると論じている。
結論として、「最高の自分」を維持することは意志や才能の問題ではなく、認識・意図・再発明を続ける規律の問題である。リーダーが自らの無意識のパターンに気づき、学習と変化に主体的に関わり続けるとき、より本物で効果的なリーダーシップが発揮されると本稿は結んでいる。
- 目指すべき自己を明確にする
「何ができるか」ではなく「何のために力を使いたいのか」を問い直し、理想の自己と日常行動のズレを可視化する。リーダーシップ開発は自己発見ではなく、継続的な自己再創造のプロセスである。 - システムに適応するだけでなく、システムを変える
組織への無意識な順応や政治的最適化に気づき、恐怖ではなく信念に基づいて行動する。小さな異議申し立てを積み重ねることで、現状を前進させる影響力を発揮する。 - パフォーマンスモードより学習モードを保つ
有能に見せることよりも学び続ける姿勢を優先し、不確実さや「知らないこと」を受け入れる。好奇心と謙虚さを示す行動が、個人と組織の成長を促す。 - 変化への本能的な抵抗に抗う
過去には役立ったが今は足かせとなっているアイデンティティや習慣を手放し、意図的に不快さを伴う成長領域に身を置く。再発明は自己否定ではなく、自己の深化である。
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“Leaders, Bring Your Best Self into the New Year,” HBR.org, January 2, 2026.