HBR Article:キャリア「優秀な次世代リーダー候補が燃え尽きる理由」

 40代半ばから50代前半の有能な人材にバーンアウトが広がる背景には、50~60年に及ぶ長い職業人生を、従来の短いキャリア観で走り続けている構造的な問題がある。
特に40代は、仕事と家庭の責任が最も重い一方、内省や探索の時間が最も乏しく、キャリアを見直す余裕を失いやすい。
企業は中年期を「耐える時期」ではなく、キャリアを再設計する時期と捉え、持続可能な働き方を支援する必要がある。

ミドル層のバーンアウトは構造的問題である

40代は、組織の中核として重い責任を担う一方、家庭でも負担が増える時期である。

加えて、

  • リスキリングへの圧力
  • 将来への不安
  • 内省する時間の不足
  • 長期的なキャリア設計の欠如

が重なり、優秀な人材ほど疲弊しやすい。

40代で起こる3つの変化

1. 内省の重要性が高まる

忙しさの中で立ち止まる機会は少ないが、内省によって過去の選択や今後の方向性を見直せる。

2. 成功の定義が変わる

昇進や成果だけでなく、やりがい、持続可能性、自分らしい選択を重視するようになる。

3. 問題の中心がアイデンティティへ移る

「どう成果を出すか」よりも、「自分は何者で、今後どう生きたいか」が重要な問いになる。

企業が実行すべき4つの施策

1. 内省と対話の機会を設ける

定期的な振り返りや同世代との対話を通じて、長期的な方向性を考える時間を確保する。

2. 役割の中に成長機会をつくる

部署横断、メンタリング、ジョブクラフティングなどを通じて、現在の役割のまま能力を広げる。

3. 探索を正規の活動にする

サイドプロジェクト、短期学習、社内出向などを活用し、新しい可能性を試せる環境を整える。

4. キャリア転換を当たり前にする

バーンアウトや退職に至る前に、社内異動や職種転換を選択できる仕組みをつくる。

結論

40代のバーンアウトは、個人の忍耐力の問題ではなく、長寿化した職業人生に企業のキャリア設計が追いついていないことによる構造問題である。企業はミドル層を「働き盛り」として使い切るのではなく、長期的に成長・適応・貢献し続けられるよう、キャリアの再設計を支援する必要がある。

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